ハサミも電車の改札も、右きき用につくられている。「マイノリティ」の視点から考えると見えてくること
2026.07.03カテゴリー:未分類
「マイノリティ」の視点から考えると見えてくること
右利きが多数派である社会では、
生活のあらゆる設計が右利き基準で作られています。
たとえば…
- 冷蔵庫のドアは右手で開ける前提
- ハサミは右利き用が標準→右利き用のハサミを使って左手で切ってみると、思うように切ることができません!一度、体験してみてください。
- 自動改札は右手でICカードをタッチする位置
- 缶切り、包丁、定規、パソコンのテンキー配置
- 学校の机の形状(右肘を置く前提)
左利きの人は、
「使いにくいけど、慣れるしかない」
という状況に日常的に置かれています。
目次

これはまさに、
多数派が“当たり前”と思っている環境が、少数派には当たり前ではない
という典型例です。
左利きを右に矯正すると起きる「ダブル・レフト」の悲劇
かつては「左利きは矯正すべき」という考えが強く、
無理に右手を使わせる教育が行われていました。
その結果として知られるのが、
「ダブル・レフト」と呼ばれる現象です。
- 本来の利き手(左)が使いにくくなる
- 矯正された右手も器用に使えない(弊害の例:うまく字が書けない。手の動かし方が雑に見えてしまい、「もっと丁寧に書きなさい!」と先生や親に繰り返し怒られる。)⇒どちらの手も“利き手としての強み”を失う
さらに、矯正によるストレスから
- 吐き気
- 頭痛
- 書字の困難
- 集中力の低下
- 不安や緊張の増加
といった反応が出ることも報告されています。
つまり、
「多数派に合わせるための努力」が、本人の能力を奪ってしまう
ということです。
これ、発達障害の生きづらさとそっくりでは?

発達障害のある人が感じる困難の多くは、
「能力の問題」ではなく
“社会の前提が自分に合っていない”ことによるストレス
です。
たとえば…
- 音や光に敏感なのに、刺激の多い環境が当たり前
- マルチタスクが苦手なのに、同時進行が求められる
- 暗黙の了解が多いコミュニケーション
- 書類・スケジュール管理が右利きの道具のように“標準化”されている
左利きの人が右利き社会で感じる不便さと同じように、
発達障害の人も「多数派の基準」に合わせることを求められ続けています。
そして、
無理に合わせようとすると、ストレスで本来の力が発揮できなくなる という点も共通しています。
マイノリティの生きづらさは「本人の問題」ではない
左利きの不便さは、
左利きの人が悪いわけでも、能力が低いわけでもありません。
ただ単に、
社会の設計が“右利き前提”で作られているだけ。
発達障害の生きづらさも同じです。
- 本人の努力不足
- 本人の性格
- 本人の能力
ではなく、
社会の仕組みが“多数派前提”で作られていることが原因
であることが多いのです。
では、どうすれば生きやすくなるのか?
● 道具や環境を「その人に合わせる」
左利き用のハサミを使うと劇的に作業が楽になるように、
発達障害の人も、環境調整で能力が発揮しやすくなります。
- イヤーマフ
- タスク管理アプリ
- 休憩の取り方の工夫
- 視覚的なスケジュール
- 静かな作業スペース
「その人に合った道具」を使うだけで、
世界は大きく変わります。
● 無理に“多数派に合わせる”必要はない
左利きを右に矯正することが逆効果だったように、
発達障害の特性を“矯正”しようとすると、
ストレスが増えてしまいます。
大切なのは、
その人の特性を尊重し、活かすこと。
● マイノリティの視点を理解する
左利きの不便さを知ることは、
発達障害を含むあらゆる少数派の理解につながります。
まとめ:左利きは「生きづらさの縮図」
左利きの人が感じる日常の不便さは、
社会が“多数派のために作られている”ことを象徴しています。
そしてその構造は、
発達障害のある人が感じる生きづらさと深くつながっています。
マイノリティの生きづらさは、本人の問題ではなく、社会の設計の問題。
この視点を持つことで、
誰もが生きやすい環境に近づいていきます。
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