「身体障害」　「働くこと」について「誰もがなりうる」ことを念頭において、環境を整えることが重要・現時点での法整備・スマイルラボの環境整備の現況※写真は、スマイルラボのバリアフリートイレ。

身体障害と共に「働く」を諦めない！就労継続支援で見つける自分らしいキャリア

2025.12.03
カテゴリー：未分類

身体障害と共に「働く」を諦めない！就労継続支援で見つける自分らしいキャリア

🌟 はじめに：身体障害者としての就労と直面する現実

「身体に障害があっても、自分にできる仕事はあるのだろうか？」

「企業での就職活動で、必要な配慮をどう伝えたらいいか分からない」

身体障害は、事故や病気などで誰もがなりうる障害です。現代の社会では、技術の進化と福祉サービスの充実により、身体障害を持つ人々が能力や個性を活かして働くための選択肢が広がっています。

この記事では、身体障害のある方が「働く」という目標を達成するために利用できる公的な支援制度の全体像と、私たち**就労継続支援事業所「スマイルラボ」**が、どのようにあなたの就労と安定した生活を支えるのかを、詳細に解説します。

Ⅰ. 身体障害者を取り巻く働く環境の基礎知識

身体障害のある方の就労は、「身体障害者手帳」の等級や、障害者総合支援法といった法律、そして企業の合理的配慮によって支えられています。

1. 身体障害者手帳の役割と等級

身体障害者手帳は、障害の程度に応じて*1級から7級までの区分があります。（実際に手帳が交付されるのは、6級以上、または7級の障害が2つ以上重複している場合からです。7級単独の障害の場合、手帳は非該当となります。）

手帳の役割: 医療費の助成、公共交通機関の割引、そして障害者雇用枠での就職など、様々な福祉サービスや優遇措置を受けるための証明書です。
等級と仕事: 手帳の等級は、受けられるサービスや優遇措置に影響しますが、就職活動においては「できること」や「必要な配慮」を正確に伝えることが最も重要です。軽度の障害であれば、一般雇用と障害者雇用の両方を検討できます。

2. 法律で定められた企業の義務：合理的配慮

2016年に施行された「障害者差別解消法」や「障害者雇用促進法」により、企業には障害のある方に対して**「合理的配慮」**を提供することが義務付けられています。

合理的配慮とは: 障害のある方が、他の人と平等に能力を発揮できるよう、職場環境や働き方を個別に調整することです。
- 例: 車いすでの利用を可能にするスロープ設置、デスクの高さの調整、通勤時間帯の柔軟な調整、業務内容の限定など。
就労支援の役割: 私たち就労支援事業所は、あなたが企業に配慮を求める際に、専門的な視点から「本当に必要な配慮」を言語化し、企業との橋渡しをサポートします。

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3. 障害者雇用率制度

企業には、常用雇用労働者数に対して一定割合（法定雇用率）以上の身体障害者、知的障害者、精神障害者を雇用することが義務付けられています。この制度は、多くの身体障害のある方にとって、安定した職を得るための重要な入口となっています。

Ⅱ. 身体障害のある方が利用できる就労支援サービスの種類

身体障害のある方が「働く」を達成するために利用できる支援サービスは、主に「訓練等給付」に含まれる以下の3種類です。あなたの現在の状態と目標に合わせて最適なサービスを選びましょう。

1. 就労移行支援：一般就労を目指すための訓練

目的: 一般企業への就職を目標に、働くための知識やスキルを集中して身につけます。

訓練内容: PCスキル、ビジネスマナー、体調管理方法の習得、模擬面接、職場実習など。
身体障害者の方へのメリット:
- PCスキルの習得: 身体的な負担が少ないPCを使った仕事（Webデザイン、プログラミング、事務職など）への就職を目指せます。
- 通勤シミュレーション: 通勤経路のバリアフリー状況を確認したり、通所に慣れるための訓練を行えます。

2. 就労継続支援A型：雇用契約を結んで給与をもらう

目的: 雇用契約を結び、給与をもらいながら、長期的な就労を目指す福祉サービスです。

主な特徴: 最低賃金が保証され、安定した収入を得られます。身体の状態に合わせた無理のない労働時間で働くことが可能です。
身体障害者の方へのメリット:
- 環境整備: 車いす対応のデスク、トイレなど、設備面の配慮が行き届いている事業所が多いです。
- 柔軟な働き方: 身体的な負担が大きい業務を避け、座ってできる作業や、体調に合わせた短時間勤務が可能です。

3. 就労継続支援B型：体調優先で無理なく活動する

目的: 雇用契約を結ばず、体調を優先しながら訓練やリハビリとして作業を行うサービスです。

主な特徴: 作業量に応じた工賃が支払われます。体調の波が大きい方や、まずは短時間からリハビリ感覚で始めたい方に適しています。
身体障害者の方へのメリット:
- リハビリ重視: 身体的なリハビリや通所習慣の維持を最優先にできます。働くことよりも、日中の活動と体調の安定に焦点を当てられます。

Ⅲ. 身体障害のある方が直面する「働く上での課題」と対策

身体障害の種類や程度によって課題は異なりますが、ここでは就労継続支援で対応できる主な課題と、具体的な対策を解説します。

1. 通勤のバリアと対策

【課題】

駅構内の段差、混雑した時間帯の移動、長距離の移動などが、身体に大きな負担となることがあります。特に車いすや杖を使用している場合、天候にも左右されます。道路に傾きがあり、車いす、電動車いすの操作が非常に困難になることがあります。

【対策（就労支援）】

通勤訓練: スタッフと一緒に安全な通勤ルートを計画し、実際に通所する訓練を行います。
合理的配慮の提案: 企業に対し、フレックスタイム制の導入や時差出勤、在宅勤務の導入などをハローワークや支援機関を通じて提案します。
移送サービスの利用: 必要に応じて、自治体の移送サービスや福祉タクシーの利用を支援します。

2. 職場の環境整備と配慮

【課題】

デスクや椅子の高さが合わない、トイレがバリアフリーではない、作業スペースが狭いなど、設備面でのバリア。

【対策（スマイルラボ）】

環境整備: スマイルラボでは、車いすでも利用しやすいデスクや広い作業スペース、バリアフリーのトイレを確保しています。
福祉用具の活用: 拡大読書器（視覚障害）、補聴器、特殊なマウスやキーボードなど、必要な福祉用具の導入や活用方法をサポートします。

Ⅳ. 障害者としての就職活動：支援機関の賢い活用術

身体障害のある方の就職活動を成功させるには、ハローワークと就労継続支援事業所（スマイルラボ）の連携が不可欠です。

1. ハローワーク（障害者専門窓口）の活用

専門相談: 身体障害に関する専門知識を持つ職員に相談し、あなたの障害特性と必要な配慮事項を明確にします。
求人情報の提供: 身体障害者向けの求人、特にPCを使う業務や座ってできる作業の求人情報を効率的に得られます。
ジョブコーチ支援の依頼: 職場定着が不安な場合、ハローワークを通じて地域障害者職業センターへジョブコーチ支援を依頼できます。

2. 就労継続支援事業所「スマイルラボ」ができること

スマイルラボの支援	連携によるメリット
就労準備性の向上	定時通所を通じて生活リズムを安定させ、体調管理能力を高めます。
清掃スキルの向上	言語、聴覚障害の方など。
パソコンスキルの向上	パソコンに興味のある肢体不自由、言語、聴覚障害の方など。