「一般雇用」と「障害者雇用」の違いとは？あなたに合った働き方を選ぶための基礎知識

2025.12.13
カテゴリー：お役立ちコラム

就職活動を始めるとき、多くの障害のある方が最初に悩むのが、「一般雇用」（クローズ就労）を目指すか、「障害者雇用」（オープン就労）を目指すか、という選択です。

「お給料が高いのはどっち？」

「無理なく長く働けるのは？」

この2つの働き方には、それぞれ明確な特徴とメリット・デメリットがあります。今回は、この**「違い」**を分かりやすく解説し、あなたが自分に合った働き方を選ぶためのヒントをお伝えします。

まずは、それぞれの基本的な定義を確認しましょう。

障害の有無に関わらず、一般の求人枠に応募して働くことです。

基本的に、**企業に対して障害があることを開示せずに（クローズにして）**働きます。障害のない社員と同じ条件、同じルールで働くことが求められます。

障害者手帳を持っている方が応募できる「障害者枠」の求人で働くことです。

企業に対して障害があることを開示し（オープンにして）、障害特性への配慮を受けながら働きます。

～筆者の経験～・一般就労…常に気を張ってグッタリ。精神安定剤がお友達。給料は多かった。・障害者就労…勤務時間短かい。電話をとらなくていい。責任が少ない。…その分、給料は低い。

一般雇用と障害者雇用、具体的に何が違うのでしょうか？大きなポイントは以下の3つです。

これが最大の違いです。

一般雇用: 原則として、障害を理由とした特別な配慮は受けられません。体調管理や業務の遂行は、すべて自己責任でコントロールする必要があります。「通院のために休みが欲しい」「残業を減らしてほしい」といった要望は、通らないか、または理由を聞かれるでしょう。
障害者雇用: 企業には、障害のある方が働くための**「合理的配慮」**を提供する義務があります。「通院休暇の確保」「短時間勤務」「業務内容の調整」「指示の出し方の工夫」など、あなたの特性に合わせたサポートを受けながら働くことができます。

一般雇用: 求人数が圧倒的に多く、職種も多岐にわたります。実力次第で昇進や昇給のチャンスも平等にあり、キャリアアップを目指しやすい環境です。
障害者雇用: 一般雇用に比べると求人数は少なく、職種も事務補助や軽作業などが中心になる傾向があります。ただし近年は、ITエンジニアや専門職など、障害者枠でも職域は広がってきています。

一般雇用: フルタイム勤務や残業もこなすことが前提となるため、障害者雇用に比べて給与水準は高くなる傾向があります。昇格、昇進も平等です。
障害者雇用: 体調を優先して「短時間勤務」を選んだり、責任の重い業務を外したりする場合があるため、一般雇用に比べると給与が低くなるケースがあります。ただし、スキルや経験によっては一般雇用と同等の給与を得ることも可能です。